2007年09月10日
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19巻・173時間目に見るエヴァと明日菜のシンメトリー表現構造

Written By: 川俣 晶連絡先

 またトピックを見つけてしまいました。

 こういう読み方ができるコミックスはお得ですね。

173時間目に見るシンメトリー構造 §

 修行明けに明日菜を迎えに行ったエヴァのシーンです。

  • 「なぜあきらめなかった」とエヴァに言われ、明日菜は意外な言葉を聞いたという表情になる
  • ページが変わる
  • 明日菜はエヴァの指摘を否定してみせる
  • だが、すぐに否定をひっくり返して肯定してみせる

 その後、すぐに以下のようなやり取りがあります。

  • 「エヴァは嫌いではない」と明日菜に言われ、エヴァは意外な言葉を聞いたという表情になる
  • ページが変わる
  • エヴァは親しく振る舞う明日菜を拒絶してみせる
  • だが、すぐに拒絶をひっくり返して受け入れる

 つまり、ページの境界をまたぐ位置も含め、完全に同じパターンが繰り返されています。

 意識的に作られたシンメトリー構造なのでしょう。

それが何を意味しているのかというと? §

 エヴァと明日菜の立場は本質的に対等であり、似たもの同士であることが示されたのでしょう。

 見た目の上では、圧倒的にエヴァが優位に見えますが、実際はそうではない……ということです。明日菜が記憶を取り戻してしまえば。おそらく両者は完全に対等であり、その上、同じような立場です。

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